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百ます計算について

百ます計算は、尾道市立土堂小学校の陰山英男先生によって広く紹介され、大きな注目を集めている教材です。1桁の計算を100回繰り返すという非常に単純に思える教材ですが、時間を取ることもなく手軽に取り組めるので、毎日コツコツと継続することができます。これから先の算数や数学の一番の土台となる確かな計算能力を育むことができます。一日の勉強のウォーミングアップとして、家庭学習に導入することをおすすめします。

脳科学分野における研究からも、単純な計算の繰り返しは脳の活性化に非常に効果があることが報告されています。これは、子どもに限ったことではなく大人にとってもあてはまることのようです。子どもの勉強を見守るだけでなく、一緒になって解いてみるのもいいかもしれません。


■百ます計算の使い方

・問題を選ぶ(百ますの足し算・引き算・かけ算があります)。割り算は「割り算20題」にあります。
・記録シートをプリントアウト(20回ぶん書き込めます)
・問題をプリントアウト
・問題を解く 
・おうちの方が答え合わせ
 *<答えを見る>をクリックするとプリントした問題の解答が表示されます
・記録シートを書き込む

これが、一回の流れです。問題を100題解いて終わりにしてしまうのではなく、おうちの方がしっかり答え合わせをしてあげるようにしてください。各ページの上にあるボタンをクリックすればランダムに問題が生成されますので、毎回異なる問題にチャレンジすることができます。


■記録シートにタイムを記録しよう。

陰山先生の著書によれば、多くの子どもが開始2週間ほどでタイムを半分ほどに短縮することができるそうです。毎日の努力の結果として、どんどん更新される自己記録を見れば子どもはきっと喜びや達成感を見出すことと思います。おうちの方が記録シートに毎日のタイムを記録し、しっかりとほめてあげるようにしてください。ただ、タイムトライアルは、あくまでも子どもが楽しんで百ます計算に取り組むための工夫であり、時間を短縮することが目的ではありません。「正確な計算力をつける」ことと「集中力をつける」ことが何よりも大切であるという意識を持って、子どものがんばりを見守ってあげて下さい。

■毎日継続して取り組もう。

一桁の計算とはいえ、100問もの問題を解くことにまだ集中力が続かない子どももいるかも知れません。そんなときは、5×5の半分のサイズにしても構いません。大切なのは、毎日しっかりと継続して取り組むことです。基礎学力がコツコツとした努力の積み重ねよってしか身につかないことは我々大人が身をもって知っていること。「いつかは100ますに挑戦しよう」を親子の合い言葉にするなどして、子どもにモチベーションを与えながら、毎日コツコツとチャレンジしてみてください。


百ます計算の問題を自動生成するWebサイトは、この「おやこde てらこや」のほかにもいくつかあります。目につくのが、パソコン上で答えを入力して自動採点するものです。僕も実際にやってみたのですが、答えがひらめいてからキーボードの数字を押すまでに少しタイムラグがあり、それが結構ストレスになります。やはり百ます計算は手書きがいちばん。それに手を動かして字を書くのも脳の発達によい影響を与えるという説もあるようです。というわけで「おやこde てらこや」の百ます計算は手書きを採用しています。